平成30年3月16日 悪徳屋根リフォーム訪問業者について

 一時期床下の白蟻駆除だったり、耐震補強とうたって天井裏や床下に潜っていい加減な工事を行って高額請求する悪徳業者が横行していましたが、TVなどで結構報道されたせいか、最近それらは下火になっていました。その代わりに台頭してきたのが、悪徳屋根リフォーム業者です。通りがかりで瓦や板金が剥がれている(浮いている)といって親切を装って屋根に上り、異常無い瓦や板金を自分で割ったり剥がしたりして、それをいかにも修理したように見せかけてお金を請求して行きます。今回たまたま1件摘発されましたが、それは氷山の一角で、今迄は町田や相模原辺りを荒らしまわっていた業者が、最近では横浜の郊外にも出没しています。一人暮らしのお年寄りなどが特に狙われていますが、とにかく見知らぬ業者を絶対に家に入れない事が肝心です。

平成29年9月6日 漆喰の性能について

 昨年、実験で自宅の寝室を漆喰にしてみました(今迄は一般的なビニールクロス)。塗った漆喰はホームセンターで普通に売っているうまーくヌレールという商品です。既存のビニールクロスを剥がさずに上から塗る事も出来て簡単なのですが、あえてビニールクロスを剥がして塗る事にしました。それは下地の石膏ボード自体の吸湿発散性能も生かしたいと考えたからです。ビニールクロスの上に塗ると、あくまでも塗った部分の約2mm厚の漆喰だけしか吸湿発散しませんが、ビニールクロスを剥がして漆喰を塗ると、石膏ボードの厚み12.5mm+漆喰厚み約2mmの約15mmの壁が吸湿発散することになるからです。

 2夏過ごした結果ですが、体感ではっきりわかる程、寝室に入ると湿気が減り、試しに湿度計で測ってみたところ、約5%程他の部屋より低い事がわかりました。また、これは感覚なのですが、他の部屋より空気がきれいな気がします。

アレルギーをお持ちの方やカビに悩まされている方には特におすすめです。

うまーくヌレール以外にも類似製品が沢山出ておりますので、見栄えさえ気にしなければDIYでも簡単に出来ます。

平成28年4月28日 熊本地震で思う事

 今回被害に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げます。

東日本大震災の現場に行ってからずっと思っていた事ですが、やはり地震で倒壊した家屋の殆どが、瓦葺きの屋根だったという事です。特に熊本は城下町という事も有り、瓦葺き屋根の比率が非常に高かった為、多くの家屋が倒壊したと思われます。

瓦葺きの屋根には大きく二つ問題点が有ります。

一つ目は、重量がコロニアル瓦やガルバリウム鋼板などに比べて非常に重い点です。同じ構造、強度の建物なら重心は低い方が良いに決まっています。これは誰が考えても簡単にイメージ出来る事です。しかも瓦葺きの建物は築年数も古くなっていると思われますので、建物自体の強度も低下しております。よく画期的?な耐震補強が取り上げられますが、そんな無駄な事に大金を使うより、屋根を軽量化する方が遥かに効果的です。

二つ目は、瓦が落ちた現場の写真を見て頂ければよくわかると思いますが、瓦は屋根下地板(野地板)の上に殆ど置いているだけだという事です。棟の瓦も練った泥の上に積み重ねてあるだけで、ところどころ信じられないほど細い針金で縛って有るだけです。コロニアル瓦の場合、1枚1枚釘で固定して有り、棟も板金で出来ており、釘でしっかり固定されています。

確かに瓦には耐久性や風情など、コロニアル瓦では出せない長所がありますが、今後も日本に住んでいる限り、大地震に遭う可能性は無くなりません。これから耐震補強工事を勧める業者が多数出没すると思いますが、騙されないように気を付けて下さい。

平成27年7月24日 雨漏り補修

 1階の天井からの雨漏りとの事で伺いました。丁度、雨漏り箇所の上に2階の外壁との取り合い部分が有りました。取り合い部分に水切り板金が施工されていましたが、板金の入隅部分に何故かシールが施されており、それが劣化しておりました。シールを除去してみたところ、板金が壁内部に折り込まれておらず、後から板金を付け足して、隙間をシールで塞いでいたようです。板金工事の常識としては全く問題外の施工方法です。理由は分かりませんが、恐らく工程が前後した為、外壁が先に仕上がっていて、止むを得ず後付けしてシールで誤魔化してしまったと思われます。大手Mホームの注文住宅でした。

外壁に水切り板金が後付けされて、隙間にシールが打たれていました。

取りあえず、シールにて応急修理しました。


平成27年2月6日 雨漏り補修

 2階の天井からの雨漏りという事で伺いました。現調したところ、3寸勾配という、非常に緩い勾配の屋根でした。

 雨仕舞の鉄則として、雨水は出来るだけ早く排出すべきとなっており、屋根勾配が緩い程雨漏りの危険が増します。更に数年前に屋根塗装されたとの事でしたが、塗料がコロニアル瓦の重ね部を塞ぐことを防止する為の、タスペーサーが施工されておりませんでした。ここが塗料で塞がれた状態だと、屋根内部に侵入した雨水が逃げ場を失い、屋根内部に貼られているアスファルトルーフィングの合わせ目や、釘穴などから屋根裏に雨漏りします。せめて最低でもコロニアル瓦の合わせ目を塗装後カッターなどで縁切り作業をしていれば、この様な雨漏りは防げた筈ですが残念です。塗装業者を選ぶときは、費用の安さを売りにしている業者ではなく、信頼のおける業者を選んで下さい(当然の事ですが、誠実な仕事をする業者で、激安価格はございません)。

 今回はまだ野地板合板の強度が無くなるほど傷んでいなかった為、上に野地板合板を増し張り後、新規にアスファルトルーフィングを貼り、コロニアル瓦を

張替えました。同時に結露もひどかったので、棟換気を設置しました。

屋根内部全面的に雨漏りしている状態。

コロニアル瓦の下部が縁切りされていないので、瓦内部に雨水が溜まった状態。

野地板合板を増し貼りし、アスファルトルーフィング上張り。

コロニアル瓦を貼り、棟換気を追加しました。


平成27年1月15日 結露対策について

 冬になると相談が増えるのが、サッシの結露の問題です。特に開口面積の大きい窓や、北側の寝室などに顕著に発生します。暖房の設定温度が高く、また加湿されているお宅では必ずといって良いほど発生しますが、生活習慣を改善するにも限度が有ります。かと言って放って置くとカビが発生し、アレルギーの原因となってしまいます。普通の小型換気扇を設置する場合、折角の熱が逃げてしまいますので、その場合に絶大な効果を発揮するのがインナーサッシです。LIXILのインプラスやYKKapのプラマードUが代表的な製品です。既存サッシとインナーサッシとの空間が熱や音の緩衝空間となりますので、誰でもその効果を実感出来ます。但し窓の開閉が2度手間になるといった欠点も有ります。それが面倒だという場合、既存のサッシのガラスが単層ガラスであれば、ガラスを複層ガラス(ペアガラス)に交換したり、スペーシアなどの真空層を挟んだガラスにしても効果が有ります。但しこの場合ではアルミ枠からの結露は発生してしまいます。これらの対策を施しても結露が収まらない場合、壁にLIXILのエコカッラトという吸湿性の有るタイルを貼るか、ビニールクロス壁で有れば、その上に漆喰を塗るという様な手段が有ります。

平成26年10月6日

 今回の台風18号にて多数の雨漏り補修依頼が有りました。これから順次補修対応して行きますが、その前に一つ報告して置きます。最近の新築住宅で良く使用されている、フラット型の換気フード(下記写真参照)ですが、真横や下方より吹き上げる暴風雨によって、雨水が室内に流れ込むケースが結構有ります。製造メーカー(バクマ工業)に問い合わせた所、実験資料を送って頂きまして、従来のフードより暴風雨に弱い事は無いとの見解を示されました。でも実際に雨漏りするのは、このタイプのフードだけなんです。仕方無いので、内部に自作の雨水返しの板を貼り付けて対応しておりますが、それでも漏れる場合は深型フードに交換される事をお勧め致します(1ヶ所に付き大体1万円程度で交換可能)。


平成26年9月2日

 2年ほど前に外壁塗装工事を行ったお客様より連絡が有り、通りすがりの業者に屋根の笠木が剥がれているといわれたそうです。

「近所で工事している者ですが、お宅の屋根が捲れていますよ。ついでだから直してあげます。」などと言って回っている悪徳業者が、非常に多いの注意して下さい。彼らの特徴は、家族や知人に相談させずにその場で契約させようとする事です。何故ならば多少でも住宅の知識が有る人に相談されたら、自分達のインチキが簡単にばれてしまうからです。その証拠に名刺やパンフレットなど、証拠にになる物は残して行きません。また、屋根は簡単に素人に登れない為、確認出来ないのでネタにされやすいのです。即決しない事が肝心です!

平成26年8月26日

 <夏季休業のお知らせ>

8月29日(金)~31日(日)の3日間、少し遅いですが夏季休業とさせて頂きます。仲間と自転車にて秋葉街道縦走の予定ですが、携帯電波が届かないエリアと思われますので、ご了承下さい。

平成26年7月24日

 本日、雨漏り診断士試験に合格しました。今迄多数の雨漏りの原因究明、補修を行っておりましたので、実績には自信を持っておりましたが、今後は正式に「雨漏り診断士」として活動を行って行きます。雨漏りや結露でお困りの方は、ご遠慮なく連絡下さい。

平成26年5月1日

 本日、横浜住宅補修サービス合同会社として正式に発足しました(登記簿上は4月21)。

 今迄、住宅メンテナンス診断士として年間約1000棟を点検、補修してきた実績を基に、今回住宅の補修専門の会社として開業する事となりました。ハウスメーカー、工務店、建築工法を問わず対応致しますので、ご遠慮無くお問い合わせ下さい。